山口 杏 様

DUELI(Deakin University English Language Institute)、ディーキン大学
+スタディーアブロード

英語学校DUELIについて

私は、5か月の英語学校修了後、学部へすすむ予定でしたので、EAP1から始めました。授業はそれほど難しいものではなく、基本的な英語の勉強という感じでした。一番大変だったのは、12分間のプレゼンテーションです。これは、のちにやったEAP2,3の中でも最も長いもので、私は英語のプレゼンテーションをするのが初めてだったというのもあり、かなり抵抗あるものでしたが、やり終わったあとは、やったな、という達成感と自信がつきました。EAP2,3とだんだんレベルは上がっていきましたが、周りの友達と協力しながらやりきりました。

学生としては、中国人が大変多いです。次に日本人が多かったように思います。中東や南米も多いです。日本人が多いということで、集団でいるのをよく見かけましたが、自分は大金を出して来ている身ですから、もちろん日本人の友達もできましたが、あまり仲良くしすぎないように心がけていました。海外にいるあいだは日本語を“話さない、聞かない、読まない、聴かない、考えない”をモットーにしていました。休み時間やクラスの友達でも、自分の言語を話さない子といるなどと工夫をしていました。

語学学校のいいところは、どんなに基本的な質問をしても先生がこころよく答えてくれることです。わたしは留学の後半は学部での授業がありましたから、ネイティブとふつうに会話ができ彼らの英語を理解できるまでに上達しなければ、という思いがありました。なので、まず勉強の姿勢として“辞書を使うのをやめよう”と思いました。辞書を引いている時間がもったいなかったですし、わからないことは先生に聞けばプラスアルファのことも教えてくますし、なによりリアルで、質問という行為自体英語の勉強のひとつでした。辞書を使うとしても英英辞書でした。この、“辞書を使わない”というのは、学部に行ってから役に立ちました。英語が英語で出てくるので、日本語に変換する時間がはぶけたからです。

英語学校での心構えとしては、とにかく英語にたくさん触れることです。先生や友達と仲良くする、カフェに行って店員と仲良くなるなど、自分から行動することです。そして大切なのは、英語に自信がないからといって尻込みすることではなく、まずは態度で示すことです。ホームステイ先の家族や、先生、友達でも、自分から話していけば向こうも相手をしてくれますし、ホストファミリーなどはよりかわいがってくれて話してくれるようになると思います。

学部の授業について

学部は語学学校とはまったく違い、英語がわからなくても誰も止まって説明などしてくれません。周りはネイティブだけです。授業はどれも課題が忙しく、予習復習も毎回しないとついていけなかったので、とにかくあっという間に3ヶ月が過ぎました。私は中央大で哲学専攻なので、哲学の授業と、自分の好きなアートや映画の授業の3つの分野の授業をとりました。映画の授業は比較的簡単でしたが、哲学とアートは大変難しかったです。その分、とてもおもしろくもありました。授業は3つとも課題が2000字のエッセイが2本ずつでした。締め切りが3つほぼ同時期なので、エッセイ提出日あたりは必死で書いていました。こちらの学生を見て思ったのが、みんな課題で忙しそうにしているという印象です。図書館も、試験期間でないにもかかわらず、毎日とても混んでいました。

こちらの授業形態は、レクチャーとチュートリアルとの2つの形です。わたしの取っていた授業はどれもレクチャーとチュートリアルとが連結しているものだったので、レクチャーを理解し自分の考えやわからいことをチュートリアルで発言するという形でした。(友達の中には、レクチャーは独立していて、課題を自分でやってチュートリアルでセッションというのもありました。)チュートリアルは、学生の意欲にとても左右されるなと感じました。ある授業では、学生がほとんど意見を言わないのもあれば、先生との会話で授業が成り立っているのもあり、雰囲気がどれもまったく違いました。人数はだいたい5-10人くらいでした。

メルボルンでの生活について

オーストラリアはメルボルンに留学しましたが、物価が本当に高いです。ペットボトルのジュースが350円くらいします。シドニーはもっと高いと聞きました。洋服はユニクロやH&M、TOP SHOPなどメジャーなものはとりあえずあるのでまったく困りませんでした。食事も日本食を売っているアジアンマーケットがシティ内にありますから、それほど困ったことはありませんでした。
最初の3ヶ月のホームステイは、中国人の家庭でした。ホストマザーは赤ちゃんの世話につきっきりだったので、基本的な家事はすべておばあちゃんがやっており、食事も基本的におばあちゃんと二人でした。ホストファザーもたいていは仕事に出ていて、ほとんど家の中では会いませんでした。英語が話せるのはホストマザーだけで、おばあちゃんはまったく話せず、私が理解しているかどうかかまわずに中国語で話してくるので、残念ながら英語の勉強には向いていない家庭でした。そういうこともあり、生活にも慣れたころの3ヶ月で引越し、友だちとのシェアハウスに移りました。

ホームステイを考えている方は、その家がビジネスとして生徒を受け入れているのか、それともきちんと生活を守ってくれて英語の勉強になる家庭なのかを見極めたほうがいいと思います。
シェアハウスも、生活に余裕が出てきたら、ホームステイよりかなり安上がりなので、おすすめします。
シェアハウスはとても楽でした。毎日ごはんを自分で作るのは大変ではありますが、好きなものを好きな時間に食べられるし、友だちと暮らすというのは、やはりとても快適でした。一緒に暮らしていたのは韓国人でした。
とにかく物価が高いので、基本的に自炊、たまに外食という感じでした。メルボルンはイベントが多く、マーケットがよく開かれていましたから、そこで安い洋服など買っていました。

また、盗難には十分気を付けた方がいいです。私の場合、大学の近くでホームステイしていたときにありまいたが、9歳くらいの男の子に「時間を教えてほしい」と言われ、腕時計で時間を見せましたが、携帯で見たいといわれました。そこで私は「この子は携帯を盗ろうとしているな」と気づき、とりあえず携帯を見せようとしたところで盗られそうになりました。ほかの友達にも「時間を教えてほしい」と言われ、腕時計を盗られそうになった子がいました。語学学校の先生に話したところ、留学生のように見られる子が比較的ターゲットになるようです。汚い格好をする必要はありませんが、あまり高価なものを身につけるのはおすすめしません。シティから離れたところだけでなく、メルボルンではナイトマーケットなども開かれるイベントの多い街です。そのような人ごみに行くときも、リュックを避ける(中に入れていた携帯を盗られた子もいました)、荷物は極力減らす、現金を大量に持ち歩かないなど、楽しみの中にも警戒することを忘れないでおいた方がいいでしょう。
少しそのような不安点はありますが、なによりその土地の空気、人との関係を楽しむことが大事だと思います。留学は心細くなるときもありますから、友達を大切に、勉強も遊びも楽しんでください。