クイーンズランド工科大学 -Study Abroad Semester (Diploma)- 齊藤錬磨さん
氏名 | 学習院大学国際社会科学部 齊藤錬磨(さいとう れんま)さん |
留学先 | クイーンズランド工科大学 |
内容 | Study Abroad Semester (Diploma) |
期間 | 留学期間:4ヵ月(2023年2月から6月) |
授業について
授業形態は、日本と似ているところもありつつ、指導方針が大幅に違うと感じました。
英語学習(レポートの書き方、論文の特徴)のクラスは、主に3つの形式に分かれており、講義型、少人数のアクティブラーニング型、少人数の講義型がありました。その他の科目は、講義型と、少人数アクティブラーニング型の2つに分かれていました。
授業内容については、予習復習をしていれば、全くついていけないという状況にはならないと思います。1学期の間に各科目3つほどの課題が用意されており、進度が進むにつれて、最終成績に反映される割合が高くなります。
講義型に関しては、日本の授業とほとんどスタイルは変わらないので、問題なく馴染むことができると思います。しかし、多くの学生が積極的に発言をするため、日本に比べて非常に活発な印象を受けました。
少人数型に関しては、現地の学生と専門性の高い対話を求められることがしばしばあり、慣れるまではとても苦労しました。また、少人数型ではグループワークがあり、この課題が留学中で最も大変に感じました。もちろん英語での会話という面でも苦労したのですが、グループをまとめてプロジェクトを推進することの難しさを痛感しました。それぞれが自己を優先して、動いてしまうため、そこが日本とのカルチャーギャップもあり……。そんなことで自分の成績が下がるのは嫌だ!と拙い英語ですが自分から積極的にグループをまとめようと働きかけました。
大変なこともありましたが、学生も先生もとてもフレンドリーで、概ね楽しく授業を受けることができました。また、わからないことがあったらためらうことなく聞くことのできる環境だったのも良かったです。
履修科目
私が履修した科目は、Academic communication、The future enterprise、Business environmentの3つです。
Academic communication
レポートの書き方や、学術文の引用方法など日本の大学でも学んだ内容が多かったため、比較的簡単に感じました。
しかし実際にレポートを書くとなると、求められる文章の質や量は日本よりも多く、難しいと感じることが多々ありました。
The future enterprise
この科目が最も苦労しました。レポートの評価もかなり厳しく、求められている論述以上により深い視点から述べなければ、十分に書けていないというように見なされます。さまざまなビジネスツールを利用し、発展的、かつ創造的な記述を求められます。
授業もかなり専門的で、予習しておくことをおすすめします。
Business environment
幅広くビジネス環境について学びます。日本で既に勉強していたことであっても、違った視点からの学びがあり非常に楽しめました。一方で金融や、法律など専門的なトピックがたびたび登場するため、理解するのに苦労することも多かったです。
レポートの課題は非常に抽象的で、日本の大学のように詳しい指示がありません。何について焦点をしぼるべきなのかと悩み、情報の取捨選択をするのが大変でした。しかし、普段の授業で予習復習をしっかりと行い、大枠を押さえることができていれば大丈夫です。
ブリスベンについて
とにかく治安が良いです。夜はスーパーやレストランなどたいていのお店が20時、21時で閉まってしまうため、22時や23時以降はほとんど人が出歩いていない。街の中心地にはショッピングセンターやレストランがあり、とても充実しています。
ホームステイ先から車で10分ほどの場所にあるショッピングモールが私のお気に入りです。よくホストマザーの買い物についていきました。
滞在先について
私はホームステイをしていました。ホストファミリーは素晴らしい人たちで、この出会いに本当に感謝しています。ホストマザーが交友関係の広い人だったため、マザーの友達や、親戚が頻繁に家に遊びに来て、みんなでレストランに行ったり、子供のサッカーを見に行ったりしました。特にマザーと過ごした時間が長く、一緒に買い物に行ったり、家で映画を見たり、散歩に行ったことが印象に残っています。
滞在費用
生活費としては、交際費や交通費などを含めて、月5〜6万円ほど。ホームステイ費用は、1日3食付きで、月13万円ほどでした。
後輩へのアドバイス
留学すれば英語を話せるようになる、というわけではないということを伝えたいです。自分から英語を話す機会を積極的に作ることが大事です。私は、自分から友人をバーに誘ったり、学校主催のパーティーや、音楽イベントに参加したりというように、自発的に行動することを心がけました。
留学中によく日本人同士だけで行動しているグループを見かけましたが、私は徹底して交流を避けていました。
しかし、もう一つアドバイスとして言えることは、日本人とも適度な交流をしておくことをおすすめします。私のように全くかかわりを絶ってしまうと、いざ本当に困ったときに相談できる相手がいなくなってしまう。日本人の友達は何人かいた方が、英語で伝えることが難しい状況に陥ったときにすごく助かると思います。